自打球は、野球の試合を観戦していると稀にみるシーンです。自打球には公式記録がないことや、試合の勝敗に関係するプレーではないことから、野球初心者には知られることのないプレーです。
しかしながら、自打球を受けることで選手生命にも関わる怪我につながることもあり、選手にとっては重大なプレーでもあります。
今回はそんな自打球について、わかりやすい用語解説や自打球の回避方法、さらには動画を使って事例を紹介します。
自打球とは?
自打球とは、バッターの打った打球がバッターボックスを出ていない自身の体に直接もしくは地面から跳ね返って当たることです。
また、自打球が主審より宣告されるとファウルボールとなります。
自打球の条件
自打球は下記が4つ満たされて成立します。
- バッターの打った打球がバッター自身の体に当たること
- バッターボックス内で打球に当たること
- バッターに打球の進路を妨害する意思がないこと
- 全ては主審の判断によること
自打球は主審の判断によるため、事実自打球だったとしても審判が認めない限り自打球にはなりません。
自打球を英語で……
自打球を英語で、Fouls Ball off Leg(足に当たる自打球)といいます。
自打球から身を守る用具
フットガード(レッグガード)
フットガード、別名レッグガードはバッターの足を自打球から保護するための用具になり、ピッチャー側に面した足に装着することで足の甲から拗ね辺りを保護します。
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Cフラップ(C-Flap)
Cフラップ、別名フェイスガードは顔画の自打球を回避する用具になり、ピッチャー側に面したヘルメットの耳部分装着することで顔・顎を保護します。
これは2014年、ジョンカルロ・スタントン選手(当時:マイアミ・マーリンズ所属)が顔にデッドボールを受け骨折をしたことから危険を回避するために復帰後直ぐにヘルメットにCフラップを装着したとされています。
今では自打球やデッドボールを回避する用具として日本でも多くの選手が利用し始めています。こうやって、自身の怪我を予防するのもプロならではの意識の高さです。
自打球の記録
自打球にはプロ野球公式記録はありません。
自打球の事例
自打球の事例として、プロ野球ファンの記憶にも残っている、読売ジャイアンツの後藤選手と阪神タイガースのブラゼル選手の自打球を紹介したいとおもいます。
三球連続の自打球
1999年、読売ジャイアンツ対広島東洋カープとの一戦。ジャイアンツの後藤孝志選手は一打席のなかで三球連続の自打球を当てます。
三球連続自打球からのホームラン
2009年、千葉ロッテマリーンズ対阪神タイガースの一戦。タイガースのブラゼル選手は右膝、左膝、右足首の順に三球連続で自打球を当てるも、次のボールを右中間スタンド中段にささるホームランを打ちます。
自打球を回避し、野球を楽しもう
自打球のルールや事例をを知ると、危ないスポーツと思われがちですが、選手自身で身を守る方法もたくさんあります。
また、スタントン選手の事例をみても、身を守ることの道具がないからといって対策を怠るのではなく、自ら製品開発に意欲を持ち取り組むのもプレーヤーに求められるスキルかもしれませんね。
安心安全の中で野球を楽しんでもらえたら何よりです。