デッドボール、それは野球観戦をしているとよく目にするプレーであり、デッドボールを受けた選手はとても痛そうな表情を見せます。また、野球ファンにとっても心が痛くなるプレーの一つでしょう。今回はそのデッドボールの意味やルール、またその記録や記憶に残るシーンなどを紹介したいと思います。

デッドボールとは?

デッドボールとは、ピッチャーの投げたボールがバッターに触れ、ボールに触れたバッターは一塁へ進塁する権利が与えられることを指します。

公認野球規則では次の通り定義されています。

公認野球規則 5.06(c)(1)
「投手の投球が打者に触れた場合、球審はボールデッドのジェスチャーをしてプレーを停止する。」

デッドボールのルール

デッドボールの規則で、投手は打者を狙って投球することが禁じられており、「これを投球した投手およびそのチームの監督には、審判員により退場を宣告、もしくは同様の行為をもう一度行った場合は即刻退場させる旨の警告が発せられる」と定められています。

デッドボールになる条件とならない条件

デッドボールには、ボールがバッターに触れてデッドボールに「なるケース」と「ならないケース」の2通りがあります。それぞれがどういった条件なのかについて説明したいと思います。

デッドボールになる場合

  • ボールが打者にかすったとき
  • 打者が投球を避けないでこれに触れたとき
  • ワンバウンドしたボールが打者に当たったとき

デッドボールにならない場合

  • バッターが打とうと試みていたとき
  • バッターに当たったボールがストライクゾーンを通過していたとき
  • 避けられるボールをバッターが避けようとせずにボールに当たったとき
  • 故意的にボールへ当たりにいったとき

デッドボールと危険球

プロ野球では、ピッチャーが故意的にバッターの頭部を目がけて投じデッドボールとなった場合、もしくは当たらなくても危険な球と審判に判断された場合により、「危険球」が宣告されます。

危険球を宣告させられたピッチャーは、ボールが頭部に当たらなくてもその場で退場になります。

デッドボールは日本語で「死球」

デッドボールは通常デッドボールと言われますが、公式記録上「死球」と記録されます。

また、デッドボール(死球)はピッチャーの投じたボールがバッターに当たることで、「プレーが中断されることから」ボールデッド、つまりこのボールに今、効力がないことを意味しているとされています。

デッドボールを英語で「Hit by Pitch」

デッドボールを英語では、“Hit By Pitch”(ヒット・バイ・ピッチ)=投じられたボールに当たった、になります。

また、デッドボールは和製英語なりますので、海外でデッドボールと伝えても通じないです。

デッドボール記録

デッドボールを不運にも多く受ける選手がいますが、特にいいバッターであればあるほどデッドボールを受ける数は多くなります。

それは、ストライクとボールギリギリのコースに投げることで相手を打ち取り易いという考えから、いいバッターには体からより遠いアウトコースと、より近いインコースを投げ分けられます。

つまり、いいバッターは体に近いところにボールを投げ込まれるため、他のバッターよりもデッドボールを受ける確率が高くなるのです。それでは、シーズン死球記録から通算死球記録を見てみましょう。

シーズン死球記録

デッドボールのシーズン記録を持つのは2007年にG.ラロッカ選手が受けた28回が最高記録になります。2004にもG.ラロッカ選手は24回のデッドボールを受けています。

選手名チーム死球数
G.ラロッカオリックス・バファローズ282007年
岩本義行大洋ホエールズ241952年
G.ラロッカ広島東洋カープ232004年
A.ガイエル東京ヤクルトスワローズ232007年
城島健司福岡ダイエーホークス222004年
渡辺直人東北楽天ゴールデンイーグルス222008年
中村奨吾千葉ロッテマリーンズ222018年

通算死球記録

通算死球記録を保有する選手は、清原和博選手の196回のデッドボールです。

清原選手も相手チームバッテリーから厳しいインコース攻め喰らい、多くのデッドボールを受けた選手の一人です。

4位の阿部慎之助選手と、5位の村田修一選手もそれぞれ152回のデッドボールと150回のデッドボールを受けています。

また、上記3名の選手は皆読売ジャイアンツの4番打者を務めた選手であることから、デッドボールは強打者の宿命であることがわかります。

順位選手名死球数
1清原和博196
2竹之内雅史166
3衣笠祥雄161
4阿部慎之助152
5村田修一150

デッドボールによる珍プレー

デッドボールには、「痛い」「危ない」「恐い」なだといった比較的ネガティブなイメージのあるプレーです。しかし、そんなデッドボールにも、球場を笑いに包む面白いプレーもあります。

デッドボールのアピールを必死にするも信じてもらえず

2015年、北海道日本ハムファイターズ対千葉ロッテマリーンズの一戦。杉谷拳士選手(ファイターズ)がボールが足に触れたとデッドボールを必死にアピールするも判定は覆らず。しかし、2球後に放ったライトフライをライトの清田育宏選手(ロッテ)が見失い、結果的ラッキーなスリーベースヒットを記録しています。

デッドボールは強打者の証

デッドボールの記録に目を向けると、名だたる名選手が名を連ねていることがわかります。デッドボールの数は強打者を意味するものであり、打つか打たれるかのギリギリの攻防をピッチャーとバッターの間で行われている証です。

是非その白熱した戦いから目を離さず、緊迫した対決を楽しんでもらえたら嬉しいです。