マイナーリーグとは、メジャーリーグの下部組織の位置づけとして認識をされています。実態としては、メジャーリーグから独立し運営をされている組織です。
一方で、メジャーリーグは二軍の様な組織を自チームで保有しないことから、各マイナーリーグと育成契約を結び選手の年俸等を負担する代わりに育成システムを担って貰う形式を取っています。
マイナーリーグは日本のようにアマチュア野球・社会野球(ノンプロ)と言われるチームがない為、多くの選手は7階層に分類されているマイナーリーグでプレーをしています。分かりやすく言えば、メジャーリーグが一軍に当たり、マイナーリーグが二軍三軍にあたります。そんなマイナーリーグ、まだまだ知られていないことがあるため、今回のこのブログで徹底解剖していきます。
メジャーリーグとは
アメリカの29チームとカナダの1チーム、合計30チームで構成される世界最高峰のプロ野球リーグ。別名「Bigリーグ」とも呼ばれ、北米の4大スポーツの一つです。また、メジャーリーグはナショナルリーグとアメリカンリーグの2リーグ制で構成され、年間を通して両リーグの1位になったチームが戦うワールドシリーズ優勝目指して活動を行います。
ナショナルリーグ
西・中・東の3地区の5チームずつの合計15チームで構成されています。
ナショナルリーグはDH制は敷かず、投手が打席に立ちます。
アメリカンリーグ
西・中・東の3地区の5チームずつの合計15チームで構成されています。
また、アメリカンリーグはDH制を敷いています。
マイナーリーグとは
マイナーリーグは大きく分けて7階層、16リーグ、合計261チームで構成されています。
下から順に、ルーキーリーグ、アドバンスリーグ、ショートシーズンA、シングルA、アドバンスドA、ダブルA、トリプルAとなり、選手はこの長い道のりを経てメジャーリーグという大舞台へと向かっていきます。
また、運営方法として一部のチームを除き、独自での経営を取る地域密着型の独立採算性を取っています。
組織名 | 役割・位置付 | 試合数 | リーグ名 |
トリプルA | マイナーリーグにおける最上位クラスであり、メジャーリーグとの入れ替えが頻繁に行われる。メジャー予備軍として認知される。 | 140試合 | インターナショナルリーグパシフィックコーストリーグ |
ダブルA | 若手で期待されている選手がキャリアスタートをされる競争の場である。稀にAAからメジャーに上がる選手もいる。 | 140試合 | テキサスリーグイースタンリーグ |
アドバンスドA | ドラフト上位で指名された有望株な選手がキャリアスタートをされる場合がある。 | 140試合 | カリフォルニアリーグカロアライナリーグフロリダステーツリーグ |
クラスA | 新人選手やショートシーズンA、ルーキーリーグから上がってくる選手にとって大きな壁となるリーグ。 | 140試合 | サウスアトランティックリーグミッドウエストリーグ |
ショートシーズンA | A級リーグの最下位クラス。大学野球のシーズンを終え、ドラフトにかかった選手が来シーズンに向けての繋ぎ期間として活用される。 | 76試合 | ニューヨークベンリーグノースウエストリーグ |
ルーキーアドバンスド | ルーキーリーグよりもより競争力のあるリーグ。 | 68-76試合 | パイオニアリーグアパラチアンリーグ |
ルーキー | マイナー組織における最下位クラス | 60試合 | アリゾナリーグガルフコーストリーグ |
マイナーリーグとメジャーリーグの違い
マイナーリーグとメジャーリーグの違いをもっと細かく見ていきます。規模の大きさが違うことによって、チーム数や選手数、給与まであらゆる側面に影響があります。
マイナーリーグとメジャーリーグのチーム数の違い
- マイナーリーグ:261チーム
- メジャーリーグ:30チーム
マイナーリーグとメジャーリーグの契約選手数の違い
マイナーリーグの選手はメジャーリーグに登録されている選手の約60倍の選手がいます。その中でヒエラルキーの中のトップであるメジャーに上がるのは狭き門です。
- マイナーリーグ:約35名前後
- メジャーリーグ:40名(全体で120名程)
マイナーリーグ全体の選手数はおよそ8,000人が在籍しています。(2020年7月17日時点)
マイナーリーグとメジャーリーグのチケット平均価格
メジャーとマイナーのチケットの格差は参考となる年が違うも3〜4倍近くの差があります。また、2019年のワールドシリーズの最高額は27万円を記録しています。
- マイナーリーグ:$8.05 in 2015
- メジャーリーグ:$29.34 in 2015
マイナーリーグとメジャーリーグの参加国
メジャーリーグはアメリカとカナダの二か国で構成されるも、マイナーリーグは中南米のメキシコ・ドミニカを含む四か国で構成されています。
- マイナーリーグ:アメリカ、カナダ、メキシコ、ドミニカ共和国
- メジャーリーグ:アメリカ、カナダ
マイナーリーグとメジャーリーグの年俸システム
メジャーリーグ:年俸制
メジャーリーグは日本と同様に年俸制を取っています。また、メジャー契約選手には最低保証年俸が決められており、$563,500とされています。
マイナーリーグ:シーズン制
マイナーリーグは、シーズン中のみに給与が支払われる為、シーズンが終わるとトレーニングはもちろん、生計を立てるためにアルバイトなどをしています。
また、マイナー契約選手も過去一年以上メジャーと契約またはアクティブ・ロースターに1日以上登録されていた場合に限り年俸$91,800が保証される。契約期間が1年に満たない選手は年俸$46,000が保証されています。
マイナーリーグとメジャーリーグの平均年俸
メジャーリーグ選手の年俸の差はマイナーリーグ選手と比較すると約132倍の差があります。まずはマイナーリーグの選手年俸です。
マイナーリーグの平均年俸
マイナーリーグは、2021年シーズンよりマイナーリーグに所属する選手の給与が増額します。
- ルーキー&ショートシーズンA:$400/週⇒$1,600/月
- シングルA:$500/週⇒$2,000/月
- ダブルA:$600/週⇒$2,400/月
- トリプルA:$700/週⇒$2,800/月
上記の通り、マイナーリーグの選手はアメリカ方で定められている法定最低賃金を下回っているのが現実としてあります。
メジャーリーグの平均年俸
メジャーリーグ:2020年平均年俸は$4.43 million
最高年俸は、アナハイムエンジェルスのM・トラウト選手で$37.7milです。
マイナーリーグとメジャーリーグの移動手段
年俸だけでなく、メジャーリーグとマイナーリーグでは移動においての格差も激しいです。基本的な移動が飛行機であるメジャーに対して、マイナーリーグは基本的にバス移動が当たり前です。
- マイナーリーグ:基本的にバス移動(1,000キロの移動も当たり前)が主で遠いときには移動時間7~8時間もあります。また、トリプルA(3A)は時として飛行機移動があります。
- メジャーリーグ:チーム専用のフライトを保有している。また、テキサスレンジャーズに限り専用機を保有しています。
マイナーリーグとメジャーリーグの福利厚生
保険:1日でも終身医療保険
年金:43日間メジャーリーグに在籍すると、年金受給資格を得ることができ90万円($9,000)が確保される。また、10年間メジャーに在籍すると満額$34,000の受給資格が得られます。
また、メジャー歴10年以上の選手ならば最高で年間21万ドルの受給資格があります。
マイナーリーグとメジャーリーグはあらゆる面で雲泥の差がある
メジャーリーグとマイナーリーグの違いについてまとめましたが、チーム数・選手数・給与体系・福利厚生、その他の待遇において雲泥の差があることがわかります。
メジャーにいけばそれ相応の待遇が待っていますが、それも全て結果を出すか出さないか。そんなハングリー精神に満ちた選手たちの集まりだからこそ、あの迫力が生まれるのかもしれませんね。
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