少年野球の低学年から親がやらせてあげたい練習法5選【厳選】

少年野球の低学年から親がやらせてあげたい練習法5選【厳選】

2020年10月14日
ベースボール

東京都世田谷区にある野球教室のパイラスベースボールでは、少年野球(学童野球)世代の子どもたちやその親御さんに対して、野球を通じて考える力や決断する力の大事さを教えています。今回は、少年野球に携わる低学年の子どもを持つ親に向けて、子どもたちに取り組んでもらいたい練習法を伝授します。 

少年野球で親に期待される3つの役割

少年野球では、親に期待される役割はたくさんあります。

特に低学年の子どもを持つ親には、子どもが少年野球を楽しみながら取り組むために、大きく3つの役割が求められていると考えています。

それぞれ具体的に説明していきます。

1. 少年野球に没頭できる環境を親が作ってあげること

1つ目が、子どもたちが野球をする環境を親が整えることです。

たとえば、自分の子どもが少年野球に興味を持ち、参加する少年野球チームを決めるために練習を見学しに行ったとします。その後、それぞれのチームの特性を考えて、子どもにピッタリのチームを選んであげるのは親の仕事です。

強さにこだわる少年野球のチーム、技術面の指導がしっかりしている少年野球のチーム、自分の子どもの友だちがたくさん参加している少年野球のチームや低学年の子どももしっかり面倒見てくれるチームと、チーム選びのポイントはいくつかあります。

自宅から近いという単純な理由ではなく、子どもが少年野球を通じて何を学んでほしいかを考えてあげて、その子にとって最適なチーム選びの手助けを親御さんがしてあげてください。

2. 少年野球をする子どもたちの心を支えてあげること 

2つ目の役割が、少年野球をする子どもたちの心を支えてあげることです。

子どもが少年野球で悩んでいる時に、子どもにとって心の逃げ場になることが親に求められています。ただし、悩んでいる子どもに介入しすぎるのも禁物です。子どもを信頼して少年野球に送り出し、子どもが悩んでいる時は自ら自発的に悩みを打ち明けさせるという働きかけが大事になります。

3. 少年野球をする子どもたちの技術指導をしてあげること

3つ目が、少年野球の技術指導の手助けをすることです。

指導者が丁寧に教えているつもりでも、子どもたちだけで理解できる範囲は限られています。低学年であればなおさらですよね。指導者が何を言っているかを親が理解して、子どもに伝わるような表現に翻訳してあげることも親の大事な役割です。

それでは、子どもたちに親がしてあげられる練習法はどんなことでしょうか。

少年野球の低学年から親がやらせてあげたい練習法

今はコロナの影響で、チーム全員で集まって野球の練習をするのが難しくなっています。そこで、自宅や近所にある公園でも実践できる、少年野球の低学年から取り組んで欲しい練習法を5 つ教えます。親と低学年の子どもが一緒になって取り組んでください。

少年野球で最強の練習は壁当て

少年野球に携わる低学年の子どもにとって、最強の練習は壁当てだと思っています。

壁当てとは、ボールを壁に投げて、跳ね返ってくるボールを捕るという練習です。強いボールを投げれば強いボールが返ってきますし、弱いボールを投げれば弱いボールが返ってきます。投げたボールの強度によっていろいろなバウンドで跳ね返ってくるので、捕球する技術を格段に上げることができます。

今は、壁当てできるような場所がないとよく言われますが、高架下などを探せば壁当てに適当な壁が見つかるものです。誰にも迷惑をかけずに壁当てできる場所を、お子さまと一緒に見つけられるといいですね。。

自作のボールでバッティング練習

バッティング技術を上げる練習の1つが、野球のボールより小さいボールをバットもしくはバットに似た棒で打つという方法です。

打つボールは、ピンポン球や新聞紙や半紙で自作したボールなど、何でも大丈夫です。低学年の子どもたちであれば大きなカラーボールでもいいでしょう。私が留学した野球王国のドミニカ共和国では、ペットボトルのキャップをバットで打つ練習が流行していました。

野球のボールより小さいものをバットに当てる感覚が身につけば、野球のボールがより大きく感じバットにミートしやすくなるでしょう。

この練習は、親が投げてお子さんがそれを打つのが理想です。バッティング技術が上がるだけでなく、練習の中で親子のコミュニケーションを取ることもできますね。

フリスビーでキャッチング練習

フリスビーをボール代わりに使い、キャッチングの練習をします。

フライを捕るといったキャッチングの練習は必要不可欠です。ただ、低学年の子どもたちにとって、いきなり落ちてくる野球のボールを捕球するのは簡単ではありません。そこで、ボールの代わりとしてフリスビーを練習で使用します。

柔らかいフリスビーを上に投げて、ゆっくり落ちてくるフリスビーを捕るという課程を繰り返せば、キャッチング練習の基礎になります。フリスビーがない場合は、バドミントンの道具を使ってみてください。

親が上に向かってシャトルを打ち、落ちてくるシャトルを捕るという練習も子どもたちにとって役立つはずです。

鬼ごっこなどの遊びで基礎体力つくり

低学年の子どもたちの場合、少年野球では技術面にこだわりすぎるよりも、まずは野球に必要な基礎体力を培うことのほうが大事になります。

そこで、鬼ごっこやかくれんぼ、縄跳びなど身体を使った遊びを通じて、子どもたちの基礎体力をつけてあげてほしいです。

休みの日に自宅でゲームばかりさせるのではなく、親が子どもたちをキャンプに連れ出して、自然の中で遊ぶことも体力向上につながります。

YouTubeで好きな選手の動画を見せる

昔と違い、今はYouTubeなどの動画配信サイトで野球の技術面を教える動画がたくさん配信されています。

低学年の子どもたちに役立ちそうな技術動画を探してあげたり、好きな選手のプレー動画を探してあげたりして、子どもたちに見せてあげましょう。一流選手のピッチングやバッティングの姿など、動画から得られるものはたくさんあります。

また、憧れの野球選手を真似している子どもの姿を、ぜひ動画に撮影してあげてください。その動画を子どもに見せて、理想の姿と何が違うかを親子で一緒に考えてあげることも、子どもたちを大きく成長させるきっかけになるでしょう。

少年野球では子どもとの対話が大事 

少年野球に携わる低学年の子どもたちと向き合う上で、最も大事にしてほしいのが子どもとの対話の仕方です。

少年野球の練習においても、指導者が一方的に大人の考えを押し付けるのではなく、子どもの気持ちを尊重して対話しなければ、指導者と子どもたちとの間に信頼関係は成り立ちません。

これは親子関係においても同じこと。もちろん、低学年の子どもたちはお父さんやお母さんが少年野球の練習を見に来てくれるだけでうれしいものです。それに加えて、子どもがグラウンドで生き生きとプレーをしている姿を見て、その姿から「今日はこんなプレーしていたね」と子どもに話してあげれば、子どもがグラウンド上でどんな喜怒哀楽を感じていたか、対話を通じて引き出すことができるはずです。そうした本音の対話を繰り返せば、親子関係の信頼関係はより強まると思います。ぜひ面倒くさがらずに、子どもが低学年のうちは少年野球のグラウンドまで来てあげてください。

また、対話を通じて子どもの思いを引き出していく課程では、子どもに自分で考させる力や責任感を養うことができます。そのためにも、少年野球に携わる親に対しては、低学年の子どもたちが何かを選択しなければならない時、最後は何があっても子どもたち自身に決めさせてあげるという信念を持ってほしいと思っています。

書き手

小林巧汰(こばやし・こうた/1993年生まれ。小学2年より野球を始める。大学はアメリカに進学し、Benedictine College野球部に所属。ファイナンス学部を首席で卒業の後、新卒でみずほ銀行・証券に入行。学生時代、ドミニカ共和国にて学生野球のコーチも経験。現在は株式会社パイラスを設立し、スポーツビジネスを中心に幅広く活動)