世田谷区・高津区で活動するパイラスアカデミー世田谷は、小学生を対象とした少年野球チームです。日本で一番”野球”が楽しめる少年野球チームを目指し活動しています。本記事では、パイラスが思う強いチーム作りとは何かを考えるとともにアカデミーで大切にしていることを紹介します。
パイラスが思う強いチーム作りとは
パイラスが思う強いチーム作りには、次の2つの条件が欠かせません。
- 監督コーチと選手が意見交換できるチーム
- 野球の知識があるチーム
子どもが少年野球を始めるのあたり、チーム選びの参考にもなると思います。
監督コーチと選手が意見交換できるチーム
監督コーチと選手が良い関係でコミュニケーションを取れているチームは強いです。
野球をするにあたり、大人が見ている感覚と子どもの実際にプレーしている感覚は違います。そこでずれが生じてしまうと、お互いに不満がたまり、チームの実力を十分に発揮できません。
何か子どもが疑問を持ったり、感じたりすることがあれば、遠慮なく監督コーチに意見や質問できる環境作りは大切です。コミュニケーションが深まれば、チームの団結力も比例して深まっていきます。

野球の知識があるチーム
強いチームには野球の知識は欠かせません。それは、野球は頭のスポーツと言われるからです。特に接戦をものにするためには、走攻守の基礎的な技術に加えて、野球の戦術やルールなどの知識が重要になるでしょう。
たとえば、バントからヒッティングへの切り替えやタッチアップをするタイミングなど、子どもが自分でプレーを判断する場面が試合で必ずあります。そうした判断の手助けとなるのが知識です。少年野球のチーム作りにおいて野球の知識の共有はチーム全体の課題となります。
アカデミーで大切にしていること
パイラスベースボールアカデミーでは子どもたちと接する時、次の4つを大切にし心掛けています。
- 子どもの疑問をうやむやにさせないこと
- 練習中に感じたことを子どもに表現させる
- 少年野球の子どもたちに難しい練習はさせないこと
- 野球以外の練習を取り入れること
それぞれを詳しく説明していきます。
子どもの疑問をうやむやにさせないこと
まずは、野球について子どもが疑問に思ったことをそのままにしないことです。
子どもが分からないことを分からないと大人に伝えられることは大切です。グラウンド上で子どもが質問し、パイラスのコーチが丁寧に説明することは日常茶飯事です。人に話しかけることが苦手な子どもでも、遠慮なく質問できる環境を整えています。
練習中に感じたことを子どもに表現させる
私たちは、上手くいったときやいかなかったとき、それぞれの場面でどう感じたかを子どもに表現させる力を養ってもらいたいと考えています。
なぜ成功し、なぜ失敗したかを考えて言語化することで、子どもが体の動作を頭で理解することができます。自分で考え、言葉で表現することは、野球だけでなく、これから生活していくうえでも必要な能力です。
少年野球の子どもたちに難しい練習はさせないこと
パイラスでは高校球児やプロ選手が行う一連の動作を繰り返す練習はやりません。
例えば、走って取って投げる動作が必要なノック練習は、小学生年代の子どもには難しく、投げる練習なのか、守る練習なのか、その目的が見えにくくなってしまいます。
そこで、パイラスでは1つの練習の分解し、子どもに練習の意図を分かりやすく理解してもらう工夫をしています。ボールを取る練習であれば、取るだけで投げさせません。1つの動作にフォーカスして、丁寧にプレーを子どもたちに覚えてもらいます。
少年野球以外の練習を取り入れること
子どもは野球だけでなく、いろんなスポーツを経験するべきだと考えています。
他のスポーツをすることで、野球を多角的な視点で見ることができます。例えば、フリスビーを使えばスピードのないフライの模倣になり、初めてボールをキャッチする子どもにとっても優しい練習になります。パイラスでは、子どものレベルに合わせた練習を取り入れています。
強いチームと勝てるチームは違う
パイラスには、パイラスの目指す強さがあります。
それは子供たちが監督コーチと協力しあいながら、子どもたち自身が考えてプレーし、野球を楽しむことです。その積み重ねが将来、子どもたち自身の強さにつながると考えています。
しかし、それは試合で勝てるチームとは少し違うかもしれません。試合で勝つためには、毎日必死で練習し、監督の指示通りに選手が動くことを求められます。
少年野球を始める際は、それぞれのチームの特徴を理解したうえで、チームを選んでください。この記事を読んで、パイラスに興味を持った方は是非一度見学に来てください。
書き手
上辻創太(かみつじ・そうた/1999年生まれ。同志社大学に進学し、スポーツ新聞部に所属。大学生アスリートへの取材を中心に活動)